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これから入試に向けて数学の勉強を始めようと考えている高1・高2生のみなさん、こんにちは!みなさんは、これからどのように数学の勉強をしていこうと考えていますか?
教科書の内容は授業でやったし、定期テストでもそれなりに点数が取れてたから、問題演習から始めようかな..
青チャートは問題がたくさんあるから、これから始めてとにかく問題をこなさないと…!
確かに、問題演習は受験勉強に向けて必要不可欠ですよね。問題をたくさん解いて、いろいろな問題に慣れて、本番の入試問題にも即座に対応できるようにしていかなければいけません。むしろ、数学の受験勉強の時間のほとんどが、問題演習に充てられているといっても過言ではないですよね。
でも、数学の受験勉強を問題演習から始めることが、本当に受験で必要な数学を身に着けるための最短ルートなのでしょうか?実は、「教科書の内容を完全に理解する」ことが、意外にも非常に効率の良い数学の勉強の仕方なのです。今回は、青チャートなどで問題演習を始める前に、もう一度確認しておきたい「教科書レベルの基礎」について紹介していきたいと思います。
いきなり説教臭い質問かもしれませんが、あなたは本当に、教科書の内容を理解していますか?
定期テストで満足のいく点数が取れてるから、大丈夫だろう、と思ってはいませんか?実はそれだけでは、「教科書を理解した」ということはできません!
では、本当に教科書を理解したというのはどんな状態のことなのでしょうか。それは、「定義、定理の内容を、他人に説明できる」ということです。
具体例を見てみましょう。以下の問題を考えてみます。
上の問題を解いてください、と言われたら、学校の定期テストを突破してきた多くの高校生は、その答えにたどり着くことが出来ると思います。「2次方程式の実数解の個数が問われているから、判別式を考えればいいんだな。」という具合ですね。
こんな簡単な問題は解けるから、もっと難しい、入試問題に近い問題を解けるようにならないと!と思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、この問題が解けるから、2次方程式の基礎を理解した、とは完全には言えません。みなさんは、この問題に関して次の質問に答えることが出来るでしょうか?
「方程式」とは何ですか?
「方程式が解を持つ」とはどういうことですか?
「判別式」とは何ですか?判別式はどうして方程式の実数解の個数と関係があるのですか?
これらの質問にスラスラと答えることが出来て初めて、本当に2次方程式の「基礎を理解した」ということが出来るのです。つまり、「基礎を理解する」とは、
教科書にある定義や定理を、他人に説明することが出来る
ということが出来ると思います。意外とみなさんが思っていたより、基礎を身に着けることはハードルの高いことなんだということが分かっていただけると思います。
ではどうして、教科書の内容を説明できるようになることが重要なのでしょうか
それは、すべての問題に、定義や定理そのものに立ち返って考える必要があり、そしてその必要は難しい問題になればなるほど増していくからです。
青チャートなどの網羅系問題集では問題の解き方の定石を身に着けることが出来ますが、そのときに定義や定理などの基本が定着していれば、その解き方の理由が分かり、より効率的に問題を解いていくことが出来ます。つまり、「教科書に立ち返る」というのは一見遠回りに見えるかもしれませんが、実はそれが近道と言うことが出来るのです。
いかがだったでしょうか。今回お伝えしたかったのは、数学の勉強を始めるときは、問題に取り組む前に「定義や定理を人に説明できるレベルまで教科書を理解する」ということが重要であるということです。退屈で遠回りに見えるかもしれませんが、これが今解けるよりもっと難しい問題をスラスラ解けるようになるための近道だ、ということを意識して、友達と説明しあうなどして「基礎を身に着ける」ことが出来るといいですね!
そうして基礎が見についたら、いよいよ問題演習に取り掛かります。当ブログでも、青チャートなどの網羅系参考書の効率的な取り組み方を紹介しているので、そちらも是非参考にしてみてください。