阪急茨木市駅徒歩5分の高校生専門学習塾
3月は、全生徒の学習プラン(年間計画表)の見直しや個別特訓の正式サービス化などで慌ただしくしておりました。4月からはもう少し落ち着きそうです。非常勤講師も新たに増員できそうで、新高校2年生への質問対応・個別指導を適宜組み入れていく方向で調整中です。私以外の講師と生徒の間の信頼関係・関係性の構築が4月の目標になります。気軽に質問・相談できる関係作りですね。
さて、4月は進路指導に力を入れていきます。進路指導は十人十色です。もうすでに夢や志望学部が決まっている子には、目標をより鮮明にするお手伝いやモチベーションを上げる指導をしていきます。将来やりたいことが決まらず、学部も決めかねている子には、こんな仕事や学問があるよと紹介したり、大学のパンフレットを眺めてもらったりしています。
将来やりたいことが決まらない・・・・。
そんな子の進路指導では、「当たって砕ける」つもりで色んな提案をどんどん行うようにしています。提案しても、「ピンときませんでした。あまり興味ないです」という反応が来ることも多いです。それでも、気にせずに提案し続けるようにしています。興味を持てなかった理由をヒアリングしておけば、じゃあ次はこんなのがいいかな・・・と提案の精度が高まっていきます。
今回提案がうまくいった生徒さんにも、すでに3回ほど提案をしていましたが、どれも失敗でした。水棲哺乳類に興味があると聞いて、イルカ・クジラの研究ができる国公立大学を提案してみたこともあります。また、数学が好きで、数学を使った勉強をして社会の役に立つスキルを身につけたいと聞いて、アクチュアリー(金融商品の設計・統計学を使う仕事)や画像認識の技術開発などを提案したことも。アクチュアリーも画像認識も、「何となく難しそう・・・」ということで却下でした。
今回は、「数学が好き」「生物も好き」「社会の役に立つ、就職を意識した研究内容」というキーワードで思考を練って、「バイオメカニクス・バイオミミクリー」という分野を紹介しました。生物の構造と機能を分析して、人工の製品のデザインに応用する学問です。最近だと、蚊の口吻の形を模倣して「痛みの少ない注射針」を開発した研究があります。古い例だと、飛行機のデザインは鳥の羽からヒントを得ています。流体力学という共通点を元に、血液の循環と工場でのプラントの流路を研究してみたり。
物理学の中でも割と勉強がしやすい力学を勉強し、それを生物学と融合させた学際分野での研究を目指し、大学卒業後は流体力学やモデリング・シミュレーションなどのスキルを活かして就職していくという提案です。物理学・力学は数学を使う場面が多く、バイオメカニクスは多種多様な生物の構造と機能に触れて、生物学を楽しむには最適なテーマだと思います。この提案に、その生徒も関心を示してくれました。スポーツ科学に応用することもでき、色んな可能性のある分野だと思います。
今後も、こうやって生徒の関心を広げるような提案をしていきたいと思います。提案には下調べが必要で、私自身が色んな学問や仕事に詳しくなる必要があります。一度に全員の進路指導を完ぺきに・・・それは難しいので、少しずつできる範囲で指導していきたいと思います。