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この記事の趣旨は、同志社大学の出題傾向(概略)の分析ではありません。受験勉強で英単語・熟語から始めている高校1・2年生向けに、「同志社大学を目指すなら、こんな感じで英単語を学んでいこう」というアドバイスをすることです。今回は、同志社大学の過去問の本文中の語が、「必携英単語LEAP」に掲載されている単語にマッチするかという分析を元に考察してみました。LEAPは、春日丘高校・三島高校・早稲田摂凌高校などで採択されている単語帳で、当塾もおススメしています。
対象:2019年度の同志社大学・全学部日程(文系)(2月5日)の第1問
「必携英単語LEAP」の見出し語とマッチする単語を緑色、関連語とマッチする単語を青色で塗りつぶしています。当塾でよく使う「英熟語Always」に掲載されている熟語・構文はピンク色で塗りつぶしました。内容一致問題を中心に、「単語帳のどの記載を参考にすれば解けるか」に注目して分析しています。
見出し語が52語ほどマッチしました。16語ほど関連語がマッチしました。LEAPの見出し語を完ぺきに覚えていれば、問題文と設問の間にある注釈を参考にしつつ、分からない単語は文脈で推測することで十分読みこなせる内容でした。
同志社大学では、200点満点中の32点(16%)が下線部一致問題(下線部と同じ意味の単語・英英辞書的な言い換え)です。以下の図の通り、Ⅰ-Bの問題では7問中6問はLEAPの見出し語で対応可能でした。(c)の”captive”も、”capture”の関連語として青字掲載されていて、そこを暗記して、なおかつ見出し語になっている”confine”も暗記できていれば正解です。
注目したいのは、「reinforce」「solid」におけるLEAPの青字の記載内容です。
【LEAPの青字の記載内容】
「reinforce」:「(物)を補強する」から「(考えなど)を補強する」まで。
「solid」:「中身がしっかり詰まっている」
【過去問・本文の抜粋】
The research also reinforces the general principle that ・・・・
It provides very solid data for the management of the polar bears.
どちらの単語も、LEAPの赤字(中心的な訳語)だけを一語一義で暗記している受験生は正解にたどり着けず、青字まで目を通して英単語のイメージを広く理解した受験生だけが正解できる良問になっています。
以下の図の通り、Ⅰ-Cの問題では7問中5問はLEAPの見出し語で対応可能でした。ただし、(オ)の”feast-or-famine”のfamineがLEAPには掲載されておらず、システム英単語や鉄壁には掲載されていた単語でした。
(オ)に関しては、
This highlights the feast-or-famine lifestyle of these animals,
のように、「これは~~を強調する」と書いてあることから、前の段落の内容を要約した内容を探す問題であり、famineの意味を暗記できているかを試す問題ではありません。文脈で解く問題ですね。
(ウ)に関するLEAPの青字記載に注目ですね。
【LEAPの青字記載】
Punish:「痛い目に合わせる」から「(司法レベルで)罰する」まで
“punish”=「罰する」と赤字の意味だけを覚えている受験生は、選択肢の3(began a period of imprisonment)だと誤答に至ってしまうことでしょう。今回は文脈から「痛い目に合う」に近い意味になります。
赤字のメイン訳語を一語一義的に覚えるだけでは同志社の問題には対応できません。必ず青字で記載されている関連語や細かなニュアンスの説明まで目を通して、しっかり理解しましょう。いきなり全部を覚えようとすると大変です。3周する前提で、少しずつ詳細にも目を通すつもりで進めましょう。
LEAPの5ページ目にて案内されている通り、
1周目:見出し語と語の意味(+語のニュアンス)を覚える
2周目:1周目の復習+用例(フレーズor例文)で実際の使い方を学ぶ
3周目:Tip(秘訣)と語の使い方で単語の知識を深める
今回の私の分析で明らかになったのは、青字の「語のニュアンス」「関連語」が同志社ではよく出るということです。これがこの記事の結論になります。