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こんにちは、Seras学院講師の太田です。今回は、高校1年生の皆さん向けに、「文理選択」の話をしてみたいと思います。文理選択は高校1年生の秋から冬に行われることが多いので、まだまだ先のことだと感じているかもしれませんが、大学受験を考えている人にとっては、とても重要な選択です。そこで、文理選択をするうえで考えておいてほしいことを、今回は私自身の経験も含めて紹介していきます。
私は高校の頃サッカー部に所属していました。1年生の頃は特に、勉強のことなどほとんど何も考えずに毎日サッカーに明け暮れていました。そんな中突如目の前に現れた「文理選択」の4文字。私はそれまで「この教科が好き!」なんてことを考えたこともなかったので、文系にしようか、理系にしようか、悩むことになります。
迷った私は、周りの友達に訊いてみます。友達は
「俺は文系にするかなあ。だって親が理系は難しいって言ってたし」
「僕は理系かな。理系ってなんかかっこいいじゃん」
と言います。私は「確かにな…」とは思いますが、腑に落ちるような話は聞けません。
結局私は、文系を選択することにしました。理由は何だったか。理由は、「理系は難しそう」「物理基礎の成績が低かった」この二つです。今思うと、物理基礎の成績が悪かったのも、勉強してなかっただけだろう、と言いたくなりますが、この時はこの理由が決定的なもののように思えたのです。
かくして文系を選択した私は、高校2年生から文系のクラスで授業を受け始めました。当初は文系という選択に大した悔恨の念も持っていませんでしたが(その前に特に興味も持っていなかった)、次第に少しずつ、「あれ、自分はもしかしたら理系のほうに進みたかったのでは…?」と感じるようになりました。
それは高校2年生の情報の授業で、プログラミングを初めて教わったときです。自分の好きなテーマについてのwebサイトを創ろうという課題が出され、私はその課題にのめり込んでしまいました。「もっとかっこいいデザインにしたい!」「もっと見た人が分かりやすいボタンの配置は何だろう」と考えるうちに、土日を丸々それで潰してしまった記憶があります。自分の考えた通りにサイトが動いてくれた時、とても充実感を感じました。と同時に、「もしかしたら自分はこういう仕事に向いているのかも…?」と思ったことを覚えています。
この経験を通じて少し「理系への憧憬」のようなものが芽生え始めた私ですが、その後の受験勉強を経験して、さらにその思いを強くすることになります。
私は文系として大学受験のための勉強を進めていましたが、その中で勉強していて最も楽しかったのが、数学でした。何が楽しかったかというと、問題を解くという行為が、自分の知識を総動員してゲームに挑んでいるようで、達成感を感じたからです。(これが数学に対する学問的姿勢として適当であるかはさておき)このような楽しさを感じた私は、次第に「大学に入った後に数学とおさらばするのはちょっと嫌かもな…」と思うようになりました。
ここに来てやっと(高3の夏明け頃)、私は自分に合った大学や学部はどこだろうと、自分から調べるようになりました。それまでは志望校、志望学部なんて大したこだわりもなく、学校の先生に勧められた大学の学部を本当に「なんとなく」考えていただけでした。調べた結果、京都大学の総合人間学部という、自分の今通っている学部に出会うことが出来ました。文理両方から入学出来て、入学後は文理ごちゃまぜで好きなことが勉強できる、という謳い文句に惹かれたのです。
余談ですが、京都大学の総合人間学部以外にも、いわゆる「文理融合型」の学部は最近多くなってきており、阪大の人間科学部、慶應義塾大学の環境情報学部などがあります。
結果として幸いにもその学部に入学することが出来、今は苦戦しながらも情報科学と脳科学を勉強しています。文系出身ということで大学の数学についていくのは大変ですが、「自分で選んだ」という意識があるおかげで、挫折することなく続けられています。
この経験から私が高校生の皆さんに伝えたいことはただ1つだけです。それは、自分で考えるということ、特に自分の「好き」を自ら見つめてほしいということです。好きな教科なんて無いし、どれも嫌いだよ!と感じるかもしれませんが、結論は出なくても、自分で向き合って考えることが大事です。どの教科も嫌いなら、「~だから嫌い」と言えるようになるまで、向き合って考えてみてください。教科だとピンと来なかったら、大学でどんなことが出来るのか、自分で調べてみたり、学校や塾の先生に相談してみてください。そうすることで、選択した後の後悔を減らすことが出来ます。
皆さんが、自分の後悔のないような選択が出来ることを願っています!