阪急茨木市駅徒歩5分の高校生専門学習塾
Seras学院講師の中出です。
皆さんは志望校や志望学部学科を調べる際に大学のカリキュラムや研究内容をどれぐらい重要視していますか?
多くの人は、「良く読んでも何が書いてあるのか分からない」とか「結局具体的にはどんなことをするのわからない」となって、曖昧なままほかの要素から決めていると思います。
自分も工学部を選択したのは良いものの、学科の違いが良く分かっていないまま進学し、思っていたものと少し違うと感じたことがあります。
今回は、少しでも事前に分かることが増えたらいいなと思い、理工学部や工学部の各大学や各学科ごとの違いをすでに履修している現役の大学生の目線から出来るだけわかりやすいように伝えられたらと思います。
今後も定期的に投稿していこうと思うので、ブックマークへの登録をしてくださると便利です。
個人的な解釈も多いので、各大学のHPも必ずご参照ください。
今回は関西大学システム理工学部電気電子情報工学科です。
高校までの科目区分で分類すると物理、特に、電磁気学がメインになる学部です。
具体的に電子について学ぶので、電磁気学以外の単元としては物理の原子や円運動の単元、数学ではもっと高度な微分積分や初めて学ぶ行列演算なども必要になってきます。
この学部で学ぶことをイメージしやすいように一言で表すと、””データ”を用いた情報通信に必要なことをいろいろやる”イメージです。
もう少し詳しく説明すると、
・”データ”とはそもそもなんなのか、”情報”と何が違うのか
・ほとんどの機械を動作させるために必要な電気エネルギーの発生や電気輸送等の仕組み
・電子機器の必需品となるトランジスタや半導体の原理や作り方
・コンピュータを意図しているように動作させるための基盤と言った電気・電子回路
・画像や音の機械的な処理方法
・通信機器の仕組み
等の基礎知識と技術を幅広く学ぶことになります。
在籍時の努力で取得を目指せる資格としては、特殊無線技士、数学・理科・情報の教員免許等を目指すことが出来ます。
まずは、いくつかの特徴のある授業や実験を具体的に見ていきましょう。
物理に分類される主な授業
・音の情報処理に関する授業
・多種多様な情報(音声、画像、データ)を一度に大量に相互で通信するために必要な処理や効率に関する授業
・情報を扱うのに必要不可欠な機械である半導体素子や集積回路がどのように作られて動作しているかといった授業
・これらを自分で実装・作成したり、制御する実験
・プログラミング
数学に分類される主な授業としては、データ処理や半導体の理解に必要な解析学・線形代数学の二つに絞って行われています。
入学後の分属としては、3年次に進級する際に電気電子・情報通信・応用情報の三つに分かれます。
これらの違いとして、
電気電子は
・半導体や集積回路などのデバイスに関する仕組みや機能向上
・エネルギー(主に電気)のより効率的な運用(主に発電・送電)方法
・電動機(モーター)の駆動・制御
といったエネルギー・デバイスについて、主にハードウェアを扱います。
情報通信は
・光や電磁気などを使ってコンピュータ間でデータを通信する仕組み
・人間同士の情報共有方法をコンピュータ上で再現する
・一度に多くのデバイスを用いて網羅的な通信網の構成
等の人と人やモノとモノといった、異なる二つの媒体同士で情報を相互にやりとりする方法について、ハードウェア・ソフトウェアの両観点から扱います。
応用情報工学は
・現実で見聞きしている”情報”をコンピュータ上でどのように”データ”にするのか
・膨大な数の”情報”や”データ”を必要な形で処理・制御できるか
等の任意のコンピュータ内で”情報”と”データ”を相互にやり取りできるように、主にソフトウェア方面から実行させるためのハードウェアに関して扱います。
このような専門的に学ぶことがらのイメージを持っていると選びやすいと思います。
3つに共通する事柄を1,2回生の間に履修し、そのうえでより専門的に学んでいくことになります。
3年次に3つのコースに分かれましたが、研究室ではざっくりと電気工学・材料・情報通信・システム情報・メディア処理・知能ソフトウェアの6つにさらに分けられます。
具体的に一つずつ見ていきましょう。
・電気工学
電気エネルギーに関する研究
電磁気に情報をインプット、アウトプットできるような研究
リニアモータの研究等
・材料
半導体の作成や評価
光通信を可能にする材料の研究や評価
レーザや波動の解析に関する研究等
・情報通信
より効率的なネットワーク網の構築や設計に関する研究
ワイヤレス通信に関する研究
インフラと通信を絡めた研究
情報制御や情報と情報を絡める研究等
・システム情報
データ通信の際に端末が行う電子制御に関する研究
人間の学習を数理モデルで表現できないか・表現出来たらそれを機械学習に応用できないかに関する研究
膨大なデータを処理する研究等
・メディア処理
画像情報をデータに、データから人間への情報に処理する研究
音の情報に関する同様の研究
3D表示に関する研究等
・知能ソフトウェア
メタ学習・ヘルスケア支援に関する研究
人間の感性の情報化や機械学習への研究
より高度な計算機(スパコン、量子コンピュータ)等に関する研究
様々なデータ最適化に関する研究等
文字で見ると似たような研究の場所もありますが、研究室ごとに雰囲気ややっていることも異なりますので一度オープンキャンパスなどで足を運ぶことをお勧めします!!
過去4回にわたり関西大学システム理工学部の学科紹介をしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
少しでも学科ごとの違いや実際の学習内容に具体的なイメージを持てることが出来ていれば嬉しいです。
生徒のみなさんも調べて欲しい大学や学部学科があれば我々講師陣に遠慮なくご相談下さい。
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個人的な解釈も多いので、関西大学のHPも必ずご参照ください。
自信をもって選択できる判断材料の内の一つになればいいなと思います。
楽しい大学生生活が待っていることを願っています。