阪急茨木市駅徒歩5分の高校生専門学習塾
Seras学院講師の中出です。
皆さんは志望校や志望学部学科を調べる際に大学のカリキュラムや研究内容をどれぐらい重要視していますか?
多くの人は、「良く読んでも何が書いてあるのか分からない」とか「結局具体的にはどんなことをするのわからない」となって、曖昧なままほかの要素から決めていると思います。
自分も工学部を選択したのは良いものの、学科の違いが良く分かっていないまま進学し、思っていたものと少し違うと感じたことがあります。
今回は、少しでも事前に分かることが増えたらいいなと思い、理工学部や工学部の各大学や各学科ごとの違いをすでに履修している現役の大学生の目線から出来るだけわかりやすいように伝えられたらと思います。
今後も定期的に投稿していこうと思うので、ブックマークへの登録をしてくださると便利です。
個人的な解釈も多いので、各大学のHPも必ずご参照ください。
今回は関西大学システム理工学部機械工学科です。
高校までの科目に分類すると、大半の授業が物理です。物理の中でも力学を主に扱う学問分野になります。
もう少し詳しくすると、機械装置の物質的機能、エネルギー的機能、情報処理的機能の基本原理の理解と応用技術の習得を目指す学問です。
大学の4年間では機械製作に必要な材料や力学的特性(弾性、抵抗率、熱耐性等)、エネルギー交換、運動(特に振動)を理解し、機械の構造や機構の設計、組み立て、それらに必要な情報学・制御工学・計測工学の基礎理論を学び、実験して身に付けていくことになります。
少しかっこいい言い方をすると、”「仕組み」を理解し、「仕組み」を制御し、生み出していく。”ために必要なことを学んでいきます。
直接消費者が使用する製品を作るというよりは、製品を生み出すために必要な機械の設計やその機械や製品を作るために必要な材料の性質の理解や研究を行っています。工業用の機械を作りたいと思う方にはおススメな学部です。
他にも情報社会に必要な機械についても研究しています。情報社会に必要な機械は多岐にわたりますが、他の学科のように情報そのものや情報を扱うのに必要なハードの研究というよりは、情報を読み取らすための機械・人間を情報化するための機械といったものをこの学科では考えています。
数学・理科に関する教員免許も選択授業によっては取れます。申請すると甲種危険物取扱と甲種消防設備士の受験のサポートを受けられる体制が整っています。
具体的に行っている授業や実験をいくらか調べてみました。
材料の性能を評価する授業・実験、機械を制御するための授業・実験(エレベータを動かすとか、緊急停止を実行するとか)、耐熱・耐電性能を評価するための授業・実験、小型化・マイクロ化を可能にする超精密加工に関する講義、機械の設計に関する実験・シミュレーションなどなどです。
大学側が卒業や就職を見据えて、各業界や進学先に合わせてどのような科目をどの学年で取ればいいのかロールモデルを示してくれているので、
”入学してから出来ることが多すぎて選べない!”
といったことは少ないでしょう。
(あくまでモデルであって実際の強制力との関係性は不明なので、希望と完全に一致するかまではわかっていません。)
研究室の幅が広いのでそれに合わせて専門的な授業を取れることも魅力的です。
幅が広い研究室の内容を少しピックアップしてみました。
従来の機械のサイズ感を変えるのに必要な材料の研究・評価
現存する加工機械に対する研究、機械が発する熱に関する研究
機械を設計する際に必要な部品の研究(カーボンナノチューブ、磁気ディスクなど)
騒音や振動など機械が発生させる公害への研究
微小空間や目視できない環境での計測に関する研究、ナノ化に関する研究
飛行系や人体系の流体に関する研究、人体と機械に関する研究
ロボットによる自動化・ロボットを人間的に作動させる研究等々
難しいことも多いと思いますが研究室に入るまでの三年間でこれらの基礎は身に付きます!
面白そうで選ぶことも時には大事です(笑)
いかがでしたでしょうか?
少しでも実際の学習内容に具体的なイメージを持てることが出来ていれば嬉しいです。
生徒のみなさんも調べて欲しい大学や学部学科があれば我々講師陣に遠慮なくご相談下さい。
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個人的な解釈も多いので、各大学のHPも必ずご参照ください。
次回は関西大学システム理工学部電気電子工学科について投稿したいと思います。
長く続けてきた関西大学システム理工学部の学科紹介も次回が最後になります。お楽しみ!!